南北線建設史

南北線建設史      

南北線建設史

南北線は1962(昭和37)年の都市交通審議会で計画されました。

1984(昭和59)年運輸政策審議会答申第7号で、建物の高層・立体化の著しい皇居南西区域(港区)における大量公共交通機関の確保、丸ノ内線(赤坂見附~四ツ谷間)の混雑緩和、文京・豊島両区内沿線地域の交通過疎状態の解消、また、北区北本通りへの大量公共交通機関の導入等を目的として、整備すべき路線として設定され、1986(昭和61)年2月より工事に着手しました。

(一期)駒込~赤羽岩淵間、(二期)四ツ谷~駒込間、(三期)溜池山王~四ツ谷間、(四期)目黒~溜池山王間の順に開業し、工事開始から14年の歳月を経た2000(平成12)年9 月に、東京の中心部を南北に貫く目黒~赤羽岩淵間19駅21.3キロが全線開通しました。このうち12駅で他の地下鉄路線やJR線と乗換えができるようになっています。

目黒で東急目黒線と、赤羽岩淵で埼玉高速鉄道線と相互直通運転を行うことにより、東急目黒線と埼玉高速鉄道線を介して横浜市東部とさいたま市浦和東部が結ばれました。

白金台駅付近では世界初の「着脱式泥水三連型駅シールド工法」及び麻布十番駅付近では世界最大径の「抱き込み式親子泥水シールド工法」等数々の新工法・新技術を導入して建設費の削減に努めました。また、工事に伴って発生する掘削残土をインバート及び埋め戻し等に再利用する新工法を取り入れるなど、環境に配慮した工事を実施しました。

本建設史は南北線目黒~赤羽岩淵間の建設の目的から工事完成までの経緯を綴ったものです。

目次

  • 第1編 建設概要
  • 第2編 土木工事
  • 第3編 軌道,建築及び電気工事
  • 第4編 運転及び車両
  • 資料編